冬物語
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みんな泣いてる。
寂しくて泣いてる。
あたしは、泣かない。
それよりも、緊張していた。
レイに、最後に全部話す。
レイのことが、ずっと好きだったってこと――
「先生、一緒に撮ろ~!」
「おう、いいぞいいぞ!」
生徒たちが、玄関前で先生たちや友達と写真を撮ってる。
「(どこだろ・・)」
あたしは少し小走りでレイを探した。
どこにもいない。
このとき、あたしはどうして気づかなかったんだろう・・
体育館裏なんて、そんなベタな・・
告白スポットの場所、
なんであたしはそこをも探して走ったのか、わからない。