冬物語
ある日、聞こえてきた。

「あいつマジでなんもしゃべんねぇし!」
「確かにな。」
「友達、本なんじゃねぇの?笑」


「…」

その時あたしはドアのすぐ後ろにいて――立ち尽くしていた



ある夏の暑い日、あたしはまた
想いを積もらせた。


どうしてなの?
全部あたしが悪いのかな?
全部全部、あたしに勇気がないから?
そしたら存在さえも許されないの?

レイのことも、目で追うことさえできないの?


< 6 / 186 >

この作品をシェア

pagetop