冬物語



「なんでさっきから黙ってんの?」


「もう俺らとは話したくないのかよ?」


「許してくれねぇの?」






違う。



心の中で叫んでも聞こえない。



首を横に振れない。



泣きそうになる。






違うよ。違う。




最初から恨んでなんかないよ。






「・・・っ」





「じゃあな。」


「・・・」


「・・・」



!・・っ三人が背中を向けて歩き出した。




あたしは咄嗟に走って、一人の制服の裾を掴んだ。





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