冬物語

―――
――――


「おぉおぉ…二人ともおっきくなったなあ。」



久しぶりの再会に、お父さんは涙を流した。



「久しぶりだな。」

そう言ってお父さんは、あたしの頭をぽんと撫でた。



「……」


もうここで、この笑顔が優しさで溢れてる。



まだ涙を流すお父さんの涙を、あたしは拭ってあげられない。


きっとその涙には、悲しみも混ざっているから。



【まだ声が出ないんだな】


と……




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