冬物語
キーンコーンカーンコーン・・
チャイムが鳴ると、クラスの男子たちは騒ぎ出す。
放課後になると、みんなが部活へ直行する。
男子も女子も、みんな楽しそうに笑って教室を出て行く。
「君は、何部なの?」
!!
後ろから声が聞こえてきて、振り返ると、さっきの子がいた。
「部活、知らなくて。何部?」
「…。」
でもあたしは何も言えない。
「教えてくれないの?」
「…。」
あたしはそのまま俯いた。
あたしはその子に心の中で「ごめんね。」って言って、走って教室を出た。
たた・・た・・・
ゆっくりと走るペースを落としていった
グランドに出た。
「!!」
たくさんの部活動がそこでは行なわれていた。
でもその中でもあたしは、
サッカー部に目がいく。
何人かでやっているのに、ひときわ目立つ人。
すごく上手い。