あたしの天使

「お父さん埼玉に
おったみたい。」
お父さんの腕を
がっちりと掴んで
お母さんは
目に涙を溜めていた。
「しおりゴメンな。」
お父さんは私に
土下座をした。
こんなことされても
許せないのに。


お母さんはお父さんを
リビングに連れて行った。
何となく私も
リビングに行った。

「しおり、そこ座って。」
「なに??」
私はソファーに座った。
横目で小さくなった
お父さんを見て。





私はお母さんの口から
聞きたくない言葉を聞いた。










「埼玉に引っ越そ??」
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