激情型お姉さん ナツコ
そして、出産1週間前。
ナツコが里帰りした。


先に里帰りしていた私のおなかを見て、ナツコは言った。



「イヤーン、感動~。あんたが出産するってホントなんやねー。」


だからナツコは、帰って来たんでしょうよ?


ナツコの目が、次第にうるんできた。



「あんた、ついこの間まで子どもやったのになー。」



おまえは親戚のおばちゃんか?



それにナツコと3歳しか違わないって。



「現実にこんなおなか見たら、信じるしかないやん。」



信じてなかったのか?


「あー、こうして目を閉じると、
あんたが小さい時の事を、走馬灯のように思い出す…。」



走馬灯のように…って、こんな時に使うんだっけ?



「ハッ!」



ナツコは急に目を見開いて言った。



「もしかして、私が赤ちゃんを初めてだっこするんじゃないの?


お母さんと間違われたりして!


ああー、どうしよう~?

こうなったら、叔母ちゃんはお母さんになっちゃおうかな。」
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