【短編】きみのたからものを

あたしはあの時大学生で、買い物帰りだった。


途中に大きな土手があって、そこに人がうずくまっていた。


それが君、ゆうたくんだった。

あたしが駆け寄って声をかけると、
「お腹…いたい…」
としくしく泣いている。


それで、ちょうど持っていた胃薬の錠剤を半分にくだいて飲ませた。


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