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いーち

回れ右はお早めに


「…………どういうことッスか、センパイ」

「あはっ」



こめかみがヒクヒクと動くのが自分でもわかる。



「"あはっ"じゃねぇッスよ、男にやられても全ッ然可愛くないんすけど」

「えー、じゃあ"うふふ"のほうがよかった?」

「あの世行ってきますか?てか、行きたいんすか?」



さっきまで握っていた学生鞄のかわりにこぶしを握り、はぁっと息を吹きかける。



「ダメダメー。女の子がそんな物騒なこと言っちゃ」



私の向に座る人物は、身を乗り出すと、にこっと人好きのする笑顔で私の唇に人差し指をあてる。



「…じゃあ、私の質問にきちっと答えてくださいよ」

「うん、だからね?言った通りだよ?」



相変わらずな笑顔を見せるその人は、さらにその笑顔を深くし、私に衝撃の一言を繰り返す。



「おめでとう、アキちゃん。見事生徒会役員の仲間入りだ」






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