Hide-and-Seek&Tag
「んで、なんすか、その込み入った話とやらは」
強引に連れてこられた生徒会室で、私はその犯人を睨む。
「アキちゃんテンション低いよ。俺、待ってたんだよー」
にこっという擬音がぴったりな笑顔を見せるその人は、私の中学時代の先輩で、この高校の生徒会長の黒木 朔―クロキ サク―。
「それに、俺我慢したよ?」
「…何をっすか?」
「アキちゃんにコンタクトとるの。大地にアキちゃんに入学早々はうざがられるよって言われたからねー」
「……まだ入学して二日目ですが!?」
「そうなんだよー、昨日はいっぱい我慢したんだからねー」
アキちゃんいるのに会えないなんて拷問だー、とつぶやく朔の頬をおもいっきり引っ張る。
「まだたったの二日ナンデスガ!?!?」
「いひゃいいひゃい」
自分の気が済むまで朔の頬を引っ張ると、私は学生鞄を放り投げ、部屋にあるソファーに座る。
朔はしばらく頬を摩っていたが、私の向に腰をおろした。
「それで、なんすか話って」
「うん、アキちゃんにびっくりニュースです」
にこにことご機嫌な様子の朔に、先程の嫌な予感が予感じゃないことを確信する。
「ナント、アキちゃん生徒会役員の仲間入りー」