恋文
〜香side〜惹かれあう心
【……ねぇ、昌春は今でもあたしのこと好きだよね?
離れないよね?って、あの時は正直すっごく不安になった。昌春がしっかりしてないからだよ?もう二度とあんなの嫌だから…この手を、しっかり握って離さないでね?】
遂に木に葉っぱは消え、
寒さが身にしみる季節となった…
『昌春〜』
と昌春に抱きつく香。
昌春はちょうど
友達に勉強を教えている所だった。
『なんだよ、香』
ちょっと面倒くさそうな昌春。
『おいおい。なんだよはないだろ?せっかく、彼女が会いに来たのに』
とニヤニヤしていかにも
面白半分の昌春の友達が冷やかす。
『そうだよ、昌春。田辺君の言う通りだよ』
『だよな?ひでぞ。彼氏』
と昌春をからかい始めた田辺君。
『……もう、教えてやんねんねぞ?田辺』
とその冷やかしに切れ気味になる昌春。