15歳の母

声を押し殺して
泣いてる私にヒトシは
優しく抱きしめてくれた

それだけで私は、
色んな思いから
解放された気持ちになった

それからゆっくりと
本当の事を話した。

子の父親は愛のない
性交為をした大学生であり
まだ連絡をせずに
ずっと悩んできた、

妊娠を認めたくない
事や、まずお母さんに
言えずに居る事を..全てを

「妊娠検査薬を俺が
買ってくるよ」

優しすぎるヒトシに
私は甘える事が出来ずにいた

「ぅうん、近い内に
お母さんと病院行く」

「本当に言えるの?
一日でも早く病院に
行かなきゃダメだよ?」

真剣な目をして
私を見つめ問い掛ける。

その夜は二人で
寄り添うようにして
一夜を過ごした..
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