トナリのあの子
由那のクラスの前を通る。
気になる…。

すると、松葉杖をついている奴が出てきた。

こいつは、由那の友達だ。そしてあの時階段から…

容態は軽いって聞いてたけど、重そうじゃんか。


「…あのっ!ごめんなさい」

口が勝手に謝った。反射的だった。

だけど頭を下げる俺は、後悔の念で一杯だった。

あの時、止めていれば。
この人だって、由那だって…


傷つけずに済んだのに。


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