トナリのあの子

素直になれない

―………
―……

「仁ーっ!待ってよ。」

背後から、小走りで掛けて来る君が愛しい。

なのに、

「…朝からうるせえよ」

憎まれ口ばかり叩いてしまう。

隣に並ぶ君は、小さな肩をすぼませて怯えた表情。


ズキン.


あ、まただ。
俺はコイツを傷付ける。

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