俺はキミの生徒
『思ったより元気で何よりだ!』
新はそう言いながらドカッとソファに座った。
まったく元気じゃねぇよ、と心の中で呟く。
「ごめんね、修司。
いきなり押しかけちゃったりして。
連絡してから行こうって新に言ったんだけど大丈夫!って言われちゃって…」
志帆はそう言いながら携帯に夢中になっている新に視線を向けた。
「子供…だね」
志帆は新を見つめながらボソッと呟いた。
思わず吹き出す俺。
新は首を傾げ、不思議そうに見つめてくる。
「あー…今の顔見せたら何人倒れるだろ…」
志帆はまた呟き、小さく溜め息をついた。
ホント、新って罪な男だ。
自分の格好良さに気づかず、女子を悩殺。
志帆はコイツの隣にいて、殺られないんだろうか。
「新ってさ…なんか、弟みたいだよね」
志帆はそう言って微笑む。
なるほどな。
そういうことか。
志帆は新を弟くらいにしか見てないから一緒にいても平気なんだ。