俺はキミの生徒
「さて、そろそろ帰るね。
長居されても迷惑だろうし」
志帆は立ち上がり、新に近づく。
『あ、気をつけろよ。
そいつ、寝起き悪いから襲われないようにな。』
志帆は笑っているが油断できない。
新の寝起きは最悪だ。
前なんかキスされそうになった。
酔っぱらってキス魔になる、っていうのは聞いたことあるが寝起きでキス魔は聞いたことがない。
だから新はちょっと変わったヤツだったりする。
「新!帰るよ~」
志帆は耳元で叫ぶ。
『………んにゃぁ…』
だが新はそう変な声をもらしただけで。
起きる気配ゼロ。
頑張れ、志帆。
俺は襲われないように遠くから見守った。
「あーらーたっ!起きなさい!」
そう言った志帆はペチペチと軽く新の頬を叩く。
『えー…?なんか言ったぁ…?』
うっすらと目を開ける新。
お!起きた!
と、思ったのだが次の瞬間俺の目に飛び込んできた光景は…
『お、おい!新ぁ?!』
病人の俺が大声をあげたくなるような光景。
新は目の前にいた志帆にキスをしたのだ…