俺はキミの生徒






【バッシーン】


猛烈に痛そうな音が部屋に響いた。


そして走り去って行く足音。

玄関を出る音。



これで完全に目が覚めた新。

見事に頬は赤くなっていて。


志帆の全力のビンタをくらえばそうもなるよな。

俺は新の顔を見てクスッと笑う。



『修司…今、何があった?』


目をパチクリしながら新は叩かれた頬を押さえる。


大丈夫か?コイツ。

ちゃんと起きてる??



『お前、志帆にキスしたの。

分かる?』


俺の言葉を聞いた新はえっ?!と、小さく声をあげる。



『んで、ビンタされた。

OK?理解できた…??』


新は頭を抱える。

自分のしたことが信じられないようだ。


志帆に起こさせたのが間違いだったな。

俺が新を起こせば良かったのに。



ごめんな、志帆。







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