俺はキミの生徒
「あ!修司!
もうカラダ、大丈夫?」
久々の校内に入るとまず最初に話しかけてきたのは志帆。
『ああ。まあ…な。
それより、お前の方は大丈夫なのかよ?』
「なんのこと?」
志帆は俺と肩を並べて歩く。
顔はちょっと俯き気味で。
『新だよ、新。
あれからどうなったんだよ?』
これを聞くのは少し勇気のいることだった。
「あれから…あんまり話してない」
でも、いいの!最後にそう付け加えた志帆。
『何がいいんだよ?』
「新が話しかけてくれないってことは、少しは気にしてくれてるんでしょ?
それだけで十分だから」
志帆はそう言って少し寂しそうに笑った。
『お前、新のこと…好きなんだな』
「まあ、ね」
志帆は最後に満面の笑みを浮かべ、廊下を走って行った。