俺はキミの生徒
『でもさ、一応ファーストキスは好きなヤツに奪われたんだろ?』
アクシデントかもしれないがキスはキスだ。
俺はこの目でちゃんと見たんだから。
「いや、あれはキスにはいらないでしょ。
事故だもん。」
『そういうもんなのか?』
俺にはよく分からない。
「男ってそういうの気にしないのかもね。」
と言った志帆は髪の毛を掻いた。
『女はさ、ファーストキスとかやっぱ気にしてんの?』
「そりゃあね?」
当たり前でしょ、とも言い出しそうな志帆の顔。
『だったら俺ってもうちょっと気にするべきなのか?』
ボソッと呟いたただの独り言。
でも志帆に聞こえていたらしく
「え?え?
もしかして修司…キス、したことない…の?」