俺はキミの生徒

え?

今…なんて言いました?



『アイツ、俺の女だから。

手ぇ出したりしたら容赦しねぇぞ』


さっきとは打って変わって、大人びた表情ではなく自分の大切なおもちゃを取るなと怒る子供のような表情をしている瑠李先輩。



思わず笑ってしまった。



『春谷、何笑ってんだよ?』

瑠李先輩が俺の隣に座った。



『いや…瑠李先輩がそんなこと言うようには見えなくて』


だってあんなに大人なオーラ放ってたのに俺の女取るな、って笑えるだろ。



『う、うっせぇ…』

照れているのか瑠李先輩は頬をほんの少し赤く染めた。



『大丈夫ですよ。

俺、他に好きな人いますし。』


俺はそう言って笑って見せた。



『そうか。
なら、いいんだ。

あ、それと…』


瑠李先輩は俺の顔を見てニヤッと笑う。


そして言った。


『千絵にならいくらでも手を出していいぞ。

兄貴の俺が言うんだから遠慮するなよ』