俺はキミの生徒





『新田先輩…?!』


ちょうどウワサしていた新田先輩が現れた。

そして俺らの方に見向きもせず、会長室のドアを開ける。



あ…そこはノックなしで入ると殺されるのに…



「瑠李!」


『あ?』


2人の声にものすごい怒りが込められている。



おいおい…ここでケンカしないでくださいよ…

俺も柚木ちゃんも千絵先輩も作業を止めて耳を澄ましている。




「どうして…【バンッ】


新田先輩の言葉の途中でドアが閉められた。




「……アリエナイわ」


千絵先輩は呟く。


柚木ちゃんはあんぐり口を開けたまま停止。




『柚木ちゃん、口、開いてる。

アホに見える』


俺はそう言ってまたはさみを握った。



「ちょっと!

今のアホに見えるっていうのは聞き捨てならないなぁ!」


事実だろ、という言葉を呑み込んで俺はスルー



大声でやり取りしてたらあとで絶対、瑠李先輩に怒られる。








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