俺はキミの生徒





『やっぱ修司、すごいな』


両手に大量の食材、お酒。



『16なのにフツーに酒、買えてんじゃん』


新はそう言って俺の手にあるお酒に目を落とす。



『別にお前でも買えるって。

それなりの格好すれば』


『そうかぁ?』


と、首を傾げている新。



『ま、でも俺は酒飲まないけどな』


アルコールが弱いワケじゃない。

酒がキライなワケでもない。


でも俺は二十歳になるまで飲まない、って決めてる。



今どきの高校生にしては珍しいんじゃないだろうか、俺みたいなのって。




『じゃあそれ、なんで買ったんだよ?』



『加奈さんのため』


即答。


すると新は立ち止まった。



『今日、加奈さん…来るのか?』








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