俺はキミの生徒
『遅い。春谷』
息を切らせ、生徒会室に入るとホワイトボードの前に仁王立ちした瑠李先輩が冷めた目で俺を見る。
『あ…すみません』
なるべく刺激しないように席に座った。
ヤバイ。
完全に瑠李先輩、キレてる。
オーラがドス黒いぞ。
『どうしたんすか?』
隣の千絵先輩に小声で話しかける。
「どうやら昨日、みんながサボったこと瑠李にバレて。
もうお怒りよ。
自分は亮子ちゃんとラブラブしてたくせにね」
『おい、千絵。
余計なこと喋んな』
千絵先輩ははいはいと返事をして前を向き直す。
『はい、は1回だ。
千絵…てめぇなんで俺が怒ってんのか分かってないのか?』
「分かりません!」
さすが妹だ。
瑠李先輩に堂々と分かりません、なんて言えるとは。