俺はキミの生徒
当日
無事に準備を終え、ついに当日を迎えた。
俺にとっては初めての学祭。
中学校の学祭なんてしれてる。
教室でかったるい展示物やって。
でも、高校は全然違う。
出店が並び、
そこら中からいい匂いが溢れている。
展示物も中学とはレベルが違う。
いろんなものが本格的だ。
だが、残念なことに俺は初めての高校での学祭を満喫できそうもない。
なぜなら
『春谷~!
ぼーっとすんな!』
『あ、すいません』
ありえないくらい目をつり上げた瑠李先輩がすぐ隣にいるからだ。
『いいか?
たぶん、人手が足りなくなるクラスが出てくる。
俺たちはそこのフォローに入るんだ。
先輩のクラスでも後輩のクラスでもお構いなしに、全力で手伝うように!』
瑠李先輩の言葉が終わったと同時に新田先輩も千絵先輩も立ち上がる。
「しゅーじー?
まずはあたしに着いてきて~」
俺は千絵先輩に言われたとおり、後ろをついていく。