俺はキミの生徒
1時間目開始のチャイムが鳴る。
「はい、みんなおはよー!
席着いて~!!」
ガタガタと音をたてて全員が着席。
俺はずっとグラウンドを見つめている。
日直の号令も終わり、授業開始。
柚木ちゃんが前を向いて話しているとき、俺は必ず窓の外を見る。
目が合う、とかイヤなんだ。
なんか…恥ずかしいだろ?
「じゃあ…春谷くん。
ここ、読んでね」
ただ、窓の外ばかり見ているとよく指名されやすい。
ここだけが欠点なんだよな。
渋々立ち上がり、教科書を読む。
「はい、ありがとう」
読み終え、座るときに柚木ちゃんを見ると俺の方をみてニヤッと笑っていて。
俺に恨みでもあるのかよ?
『なぁ~んだ。
やっぱり仲直り、してたんじゃん』
新は振り向きそう言った。