俺はキミの生徒
結局、俺と加奈さんは一晩中、語っていた。
でも最終的に加奈さんはアルコールのせいで眠ってしまった。
3人に毛布をかけ直し、手を擦り合わせながら机の上のゴミを片付けていく。
ずいぶんと、散らかしてくれたな。
なんて思いながら。
そして洗い物をすまし、こんどはお雑煮作り。
正月と言えば…やっぱりお雑煮だろ。
って俺…なんか母親みたいだな。
そんなことを考えて1人で笑う。
リビングからは3人の寝息が聞こえる。
誰が、1番に起きてくるんだろう。
なるべくなら、新は最後まで寝ていてほしい。
アイツ、うるさいしな。
3人が起きたらすぐに食べられるように準備しておく。
あとは餅を焼けば食べれる状態。
完璧だな、これで。
にしても…寒い。
いそいそとコタツに足を入れる。
隣では柚木ちゃんが無防備な姿で寝ている。
はぁ…
マジ、もうちょっと警戒心もてよ…
なんて思いながら柚木ちゃんの前髪を上げる。
そして俺はそのあとすぐに柚木ちゃんに触れたことを後悔した。
だって、もっと触れたくなってしまったんだから。
我を半分見失った俺は柚木ちゃんの額に唇をそっと落とした