俺はキミの生徒
「おはよ、修司。
今…何時?」
それから俺は自分のしたことに驚いて。
とりあえず落ち着こうと自分の部屋でネットして。
そうすると声がした。
『おはようございます、加奈さん。
今…10時、ですね』
最初に起きたのは加奈さんだ。
おかしいなぁ…
最後に寝た人が最初に起きるなんて。
「10時か…
ってか…頭痛い。
昨日飲み過ぎたなぁ…やっぱり」
そんな加奈さんのためにコップに水を入れて渡す。
「気が利くね~修司。
まさか、ずっと起きてた?」
『なんだか寝られなくて』
「もしかして、あたしが寝てる間に…お姉ちゃん襲ったりしてないよね?」
パソコンをシャットダウンさせようとした俺の動きが一瞬にして止まる。
まさか…加奈さん、見てたのか?
俺が柚木ちゃんの額にキス…したところ。
「って修司!
なんか言いなさいよ!
ホントに襲ったワケじゃないでしょ?」
『も、もちろんですよ!』
声が裏返りそうになったがかろうじて、それを防ぐ。
「ま、冗談だし、気にしないでよ。
ちょっとトイレ借りるね~」
加奈さんはリビングを出て行く。
思わず
『はぁ…』
と、大きな溜め息をついてしまった。