俺はキミの生徒
それから俺は何をしていたんだろうか。
とにかく、あの記事がずっと頭の中でグルグル回っていた。
我に返ったのは
【ピーンポーン】
と、インターフォンが鳴ったときだった。
時計を見ると午後4時。
学校が終わってうちに来るとだいたいこれくらいの時間になる。
ってことは、だ。
今鳴らしたのは…新だな
渋々立ち上がり鍵を開けた。
「お邪魔します」
でもドアの向こうにいたのは新ではなく。
『え?なんでお前が?』
志帆だった。
「新だと思ったでしょ?
残念ながら新は隣。
加奈さん、今日は仕事休みだからこれからデートみたい」
こんな一大事に何がデートだ。
新のバカ野郎。