俺はキミの生徒
「半分告白って…!
どういうこと、修司!?」
『いや…俺だってよく分かんないっす。
でも柚木ちゃん、言ったんですよ。
きっとあたしの中にあるのはスキって感情だから。
って。
だから転勤決めて良かった、って。』
ワァオ…とアメリカン的リアクションをとる加奈さん。
「お姉ちゃん、言っちゃうね…
それ、クラスで言ったんでしょ?」
『そうです。
まあ、実名はいっさい出してないんですけどね。
隣に住んでて、ってもう俺じゃないですか、確実に。』
「ま、確かにね。
で、どうしてそこで新とケンカになるワケ?」
加奈さんのコーヒーはいつの間にか空になっていた。
『新が柚木ちゃんに告白しないのか?って聞いてきたから
俺がしない、って答えたら
なんでしないんだよ、って。
柚木ちゃんは修司のことがスキなのに、って言われて。
でももし俺が告白しても
フラれる可能性はあるワケじゃないですか。
だから告白はできない、って言って。
そこからケンカです』
そう言うと加奈さんは特大の溜め息をついて言った。
「修司も、新もまだ子どもだね」