俺はキミの生徒





「じゃ、また明日ね」


柚木ちゃんは厳しい表情を解くとニッコリ笑い、俺の部屋を出て行った。

俺はおぼつかない足取りでソファに倒れ込む。



『…………やべぇ…』


思わず独り言


もし、


「嫌いだよ」

なんて言われていたら俺は今ごろどうしていただろう。



って…んなこと言うワケないか。


柚木ちゃんは俺の先生だもんな。

もし本当に嫌いだとしても嫌い、なんて言えるワケないか。


俺は…生徒

柚木ちゃんは…教師


だもんな…



切ないようで切なくない。


そんな関係。



卒業するまでは…このまんまなのか。







< 35 / 306 >

この作品をシェア

pagetop