俺はキミの生徒
『………ごめん』
柚木ちゃんが俺の横を通ったとき、小声で呟く。
「え?なんか言った?」
多分、柚木ちゃんには聞こえたはず。
そんなニヤけながら言われればそう思うだろ。
『別に。なんでもない』
柚木ちゃん越しに見た澤島は満足げに頷いていた。
『新』
柚木ちゃんが終わったら次は新。
『ごめん』
振り向いた新は首を傾げる。
『なんで謝るの?
修司…悪いこと、したっけ?』
ダメだ…
新、分かってない。
ってか…気にしてないな。
さっきの俺の行動を。
『いや…なんでもないわ』
隣の澤島は小声で笑っている。
あー…なんかめっちゃ恥ずかしかった!
でもまあ…スッキリしたけど。