俺はキミの生徒





『天然王子…?

俺、そう言われてるの?』


澤島は頷く。



『なんで?
俺、王子じゃないよ?

それに、天然でもない。』


澤島は苦笑いで溜め息をつく。



「新って想像以上だわ…」


そう言って俺の方を向く。


やっと分かったか。

新の天然度。


これは新の傍にいるヤツにしか分からないと思う。




『なんで?なんで俺が天然王子?』


なんで?を繰り返している新は小学生みたいだ。



「じゃ、いいこと教えてあげる」


澤島はそう言って新を黙らせる。

なんか新の姉貴みたいだな、澤島って。



「あのね、王子って言われてるのは新だけじゃないんだ。

そこにいる、春谷も王子って言われてる。


クール王子、って。」





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