俺はキミの生徒





『コーヒーでいいですか?』


加奈さんは頷く。

俺はキッチンのほうでコーヒーを淹れながら2人の様子を見る。


新はガッチガチで、緊張しまくってて。


それに比べて加奈さん。
この間と何も変わらない振る舞い。


あの2人だったら…あり得るかもしれない。

ま、ホントにそんなことになればうちの学校の新ファンが大騒ぎするだろうけど。




『どうぞ』

ブラックを2人の前に置く。


新はだいぶ落ち着いたのか普段のように加奈さんと話していた。



新に好きな人、かぁ…

しかも相手が柚木ちゃんの妹。


ふと、あることを思いつく俺。


もし、もし新と加奈さんが結婚して加奈さんの姓が変わったら…


佐藤加奈

さとうかな

砂糖かな?


…………ってバカか俺は。



どうやら俺の頭はちょっとばかしおかしくなってしまったようだ。







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