俺はキミの生徒
【ピーンポーン】
新が帰って来るより先にあの人がうちに来た。
「ごめんね。今度は妹がお世話になったみたいで。」
玄関を開けるとやっぱり柚木ちゃんがいて。
『それより新…見なかった?』
あ、と柚木ちゃんが声を出す。
「下で逢ったよ。
そう言えばなんか…元気ないような気がしたっけな。」
新…アイツ、どこ行ったんだよ?
まあ…アイツのことだから心配ないと思うけど。
『いや、なんでもない。』
「お姉ちゃーん」
やっと、帰る仕度が終わった加奈さんは廊下を小走り。
「ありがとうね、修司くん
また今度、話そうね
それじゃ、お世話になりました」
加奈さんは俺に手を振って隣の部屋に入って行った。
「じゃあね、修司
また明日」
柚木ちゃんも手を振って去って行く。
さて、これから新を探しにでも行くか。