俺はキミの生徒
やっぱり教えてくれなかった。
まあ…分かってたことだけど。
『じゃあさ、1つだけ教えてよ』
これも教えてくれないかもしれない。
でも、ずっと気になってたんだ。
「言えることだったらね」
その言葉を聞き、俺は言った。
『この間、柚木ちゃんの机掃除したじゃん。
そのとき出てきた男の人の写真。
あれ…いったい、誰なんだよ?』
柚木ちゃんと肩なんて組んでて。
2人とも満面の笑みだった。
「あの人はね…」
柚木ちゃんは口を開く。
なんだ。教えてくれるのか。
「あたしが…ずっと想ってる人」