俺はキミの生徒
『何言ってんだよ。
まあ泊まりに来る回数増やしてもいいけど、住ませない。
俺はお前のお袋さんじゃねぇんだから』
目を逸らし、冷たく突き放す。
目を逸らしたのは断れないと思ったから。
新の瞳に吸い込まれそうで。
そしたら俺は一緒に住むことをOKしそうで。
だから目を逸らした。
新は明らかに元気をなくす。
『淋しくなったらいつでも泊まりに来い。
うまい飯食いたくなったらいつでも遊びに来い。
だから…んな顔、すんなよ』
って俺は新の彼氏かっ!
すねる彼女をなだめる彼氏みたいな言葉じゃん。
うわっ…
俺、相当キモイ。
『だいたい男子高校生が同居、ってキモ過ぎないか?
想像するだけで…むさ苦しくて気分が悪くなる。』
新は顔を上げる。
そしてうーんと唸り出す。
多分、アレだな。
想像してるんだな。
俺の言ったことを。