俺はキミの生徒
「ってかさ、あんたらいっつもこんな注目浴びてんの?」
廊下を歩いていると志帆は言う。
『え?なんのこと?』
新はキョトンとしている。
この天然新が。
まだ気づいてないのか、お前は。
『そうだよ。いつもこんな感じ』
志帆は新の言葉を流し、俺の言葉に頷いた。
「こんな見られてちゃどうしようもないわね」
前にも言ったが、俺と新が通ると花道ができる。
まあ今日はそこに志帆も加わっているんだが。
もうこれにも慣れた。
イチイチなんか言うのもめんどくさいしな。
『ってかさ、なんか寒くね?』
さっきからなんだか寒気がする。
志帆は顔を歪め意味分かんない、と呟く。
「全然寒くない!
むしろ暑いくらいだわ~…」
そう言って手で仰いでいる。
あれ?
おかしいなぁ…
俺、すげぇ寒いんだけど。