俺はキミの生徒
「はい、じゃあ~問1
春谷くん、前に来て黒板書いて~」
は?
マジかよ…
こんなときに限って…
机に手をつき、立ち上がる。
問題は一応解いた。
基本問題だからだるくてもなんとか解けたんだ。
やっべぇ…
フラフラしてきた…
足下がおぼつかなくて。
視界が歪んでくる。
「……春谷くんっ?!」
ダメだ…
もう立ってらんねぇ…
意識が薄れて行く。
「春谷くん!……春谷くんってば!」
薄れる意識。
それでもはっきり聞こえた俺を呼ぶ声。
ごめん。柚木ちゃん。
心配かけて…ごめん。
ここまで考えて、俺の意識は完全になくなった。