俺はキミの生徒
『ちょっ…ホント、いいからっ』
焦る俺。
柚木ちゃんは立ち止まり、振り向いた。
「ダメだってば!
私が送るの!それに鞄も持つ!!」
『いや…帰れるし』
そう言っても柚木ちゃんは聞いてくれない。
結局、保健室での柚木ちゃんの言葉は通ってしまった。
「あら!それいいじゃない!
木下先生お願いしますね?」
なんて保健の先生はノリノリだったし。
で、今は柚木ちゃんの車に向かってるところなんだが…
できることのなら俺は自力で帰りたい。
だって心臓持つかわかんねぇし。
「春谷くん!言うこと聞いて!
また倒れられたら困るの…っ!!」
柚木ちゃんの顔があまりにも必死で。
『………分かったよ』
渋々、頷いた。