俺はキミの生徒
「修司さ、前に言ってたじゃん?
自分には好きな人がいる、って。
その人と…どうなった??」
俺の前に温め直したおかゆを置き、柚木ちゃんは俺の正面に座った。
『え?なんで?』
そう聞き返すと柚木ちゃんは肩肘をつき、そこに顎をのせた。
何?俺のこと誘ってんの?
なんてちょっと妄想したりして。
「女の子たちが言ってたんだ。
春谷くんのガードは堅い、って。
それで彼女でもいるのかなぁ…って。
だから聞いてみたの」
柚木ちゃんはそう言って笑う。
なんだ。
柚木ちゃんが興味あったワケじゃないんだ。
そんなことで俺のテンションは落ちて。
ダルさが復活。
さっきまでだいぶ楽だったのに。
『なんの進展もないよ。
それに、俺の恋は叶わないってもう分かってるから』