きまぐれカフェへようこそ!

思わず大声でそう言ってしまったあたし....




ドアの前に立っている人は当然こっちに気付いた



｢あれ?.....アカ....?



アカじゃないですか!｣



その人は満面の笑みで冬士くんに近づいて来た




さっきまで後ろ姿しか見えてなかったけど、どうやら長髪の人は男だった




｢オーナー....今までどこに行ってたの｡


シロもクロも心配してた...｣



｢すみませんね〜、ちょっと海外へ行こうとしたら、どうやらチケットを買い間違えていまして...


アフリカ方面へ行ってしまいまして



現地の人が私を手厚く歓迎してくれたもんだからなかなか帰れなくなってしまいました｣




まあ、結局は遊んでいたってことだよね



｢あれ?こちらのお嬢さんは...?｣


あたしの顔を見て冬士くんにそう尋ねた



｢俺の友達の茶羅...今日シロとクロに連れてくるように言われたから連れてきた｣



冬士くんがそう言うとオーナーさんは驚いたような表情で｢そうですか｣と言った



そうだよね、今まで冬士くんに女友達なんかいなかったもんね



｢これはこれは、かわいいお嬢さん｡ようこそallegroへ｡


私allegroのオーナーの有坂 哲(ｱﾘｻｶ ﾃﾂ)と申します｡｣



オーナーさんは深々とあたしに頭を下げた



『はっ....初めまして!


あたしは春日 茶羅です!!


あっ....あの....取り敢えず頭を上げてください』



オーナーさんはあたしが自己紹介した後もずっと頭を下げていた






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