*交換条件付きの寮生活*
「え?!何であたしの名前…」
知ってるの?
とまでは言わなかったのに、あたしの表情で当たりとわかったみたいで、
「やっぱそーか!お前が編入してくるっつってたヤツか〜」
親指と中指でパチンッと鳴らして、嬉しそうに笑った。
この人、なんか掴めないな〜…
頭の中は?マークが飛び交っていて、訳分かんない。
なんであたしに話しかけてくんの??
なんであたしの名前知ってるの??
あんたは一体なんなの??
その心の質問の1つを男は答えた。
「オレは、北原 利樹(キタハラ トシキ)。この学園の一年だから、これからよろしくなっ」
「あー…う、うん。よろしく」
曖昧な返事をして笑っておいた。