三澤斗春とリッパー・ザ・ジャック。
◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️◼️◻️
「……へぇ、新興拳法ね」
ぱらぱらと教本を読みながら三澤が声を上げた。
「はい、『コテンドー』って言います!」
どっかで似たようなの聞いたことあるぞ……。
と、亜九谷は頭のなかでツッコミをいれる。
襲い掛かってきた少女の名は乱堂ソラ。
彼女いわく『自作拳法の師範代』と、かなりヤバめの肩書きを持つ。
ちなみに、その拳法の普及の為に大陸に渡る為に、国内線で国際空港に行く途中らしい。
ついでに言えば、同じ便で、長倉の隣の席だった。
「………………」
少し気になり、亜九谷は教本を覗いた。
体育の教科書テイストな、分かり易そうな図がいくつか、書かれている。
ただ、
技を受ける側の、
頭の大きさが尋常ではなかったり、
手が常人の数倍の長さであったり、
足が緑色の粘液に包まれていたり、
胴体から昆虫の顔が生えていたり、
無数の毛でもじゃもじゃだったり、
触覚がランダムに突き出ていたり、
していた。
そして、頭痛とめまいがした。
「……乱桐さん。これは、一体?」
乱桐はにっこりと笑い、まっすぐな瞳でハツラツと返答をする。
「宇宙人のタイプ別、対処方です」
「……な、なんで、宇宙人に対して作られてるんですか?」
「それは勿論、来たるべき最終聖戦に向けてです!」
最終聖戦とか言っちゃってるし……。
ぐっと、言葉を飲み込む。
ゆで卵でも飲み込むように、かなり苦労する。
頭痛が。
とめどない頭痛が。
頭が頭痛が。
「ソラちゃん、ソラちゃん! チュパカブラに対してはないのー?」
長倉がぴょんぴょん跳びはねながら聞く。
ここにも頭痛の種が。
ちったぁ、自分の歳を考えろよな。
「もちろん、ありますよー! 別冊付録になりますけど……」
「もちろん、あるの!?」「教本に付録あったら駄目でしょ!」とか、思いながらも、
もはや亜九谷には発言する意志は微塵も残されていなかった。
「……へぇ、新興拳法ね」
ぱらぱらと教本を読みながら三澤が声を上げた。
「はい、『コテンドー』って言います!」
どっかで似たようなの聞いたことあるぞ……。
と、亜九谷は頭のなかでツッコミをいれる。
襲い掛かってきた少女の名は乱堂ソラ。
彼女いわく『自作拳法の師範代』と、かなりヤバめの肩書きを持つ。
ちなみに、その拳法の普及の為に大陸に渡る為に、国内線で国際空港に行く途中らしい。
ついでに言えば、同じ便で、長倉の隣の席だった。
「………………」
少し気になり、亜九谷は教本を覗いた。
体育の教科書テイストな、分かり易そうな図がいくつか、書かれている。
ただ、
技を受ける側の、
頭の大きさが尋常ではなかったり、
手が常人の数倍の長さであったり、
足が緑色の粘液に包まれていたり、
胴体から昆虫の顔が生えていたり、
無数の毛でもじゃもじゃだったり、
触覚がランダムに突き出ていたり、
していた。
そして、頭痛とめまいがした。
「……乱桐さん。これは、一体?」
乱桐はにっこりと笑い、まっすぐな瞳でハツラツと返答をする。
「宇宙人のタイプ別、対処方です」
「……な、なんで、宇宙人に対して作られてるんですか?」
「それは勿論、来たるべき最終聖戦に向けてです!」
最終聖戦とか言っちゃってるし……。
ぐっと、言葉を飲み込む。
ゆで卵でも飲み込むように、かなり苦労する。
頭痛が。
とめどない頭痛が。
頭が頭痛が。
「ソラちゃん、ソラちゃん! チュパカブラに対してはないのー?」
長倉がぴょんぴょん跳びはねながら聞く。
ここにも頭痛の種が。
ちったぁ、自分の歳を考えろよな。
「もちろん、ありますよー! 別冊付録になりますけど……」
「もちろん、あるの!?」「教本に付録あったら駄目でしょ!」とか、思いながらも、
もはや亜九谷には発言する意志は微塵も残されていなかった。