僕にヒーローがいない理由。
そんななか、僕は大人になった。
僕が社会に出て、たとえ本当にどうしようもない問題に直面しても、やっぱりヒーローは来てくれない。

もちろん、とっくの昔にそんなものは存在しないと理解してはいるのだが。

ほんのときたま、それこそ、なんでもないときになど、ふと、そんな思い出が頭によぎる。
そのうち、僕にも家族ができた。
年老いた母親にも、孫ができた。
愛する人達を、守ってあげようと思った。
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