優しい魔王と優しい勇者の悲しいお話
そこは、何もないところでした。



木も草も花もなく、生きる物は何もない大地が広がっていました。



少女と魔王は向かい合うと、おもむろに魔王が剣を抜き、切っ先を少女に向けました。



少女も剣を抜きました。



そして、どちらともなく斬り合いました。
< 33 / 63 >

この作品をシェア

pagetop