優しい魔王と優しい勇者の悲しいお話
少女が剣をふるった瞬間、雷が落ちました。



魔王はそれに、ほんの一瞬、気を取られました。



魔王が気づいた頃には、己の胸に少女の剣が突き刺さっていました。



魔王は血を吐くと、少女の方に倒れ、少女はしっかりと魔王の体を抱きしめました。



魔王は少女の耳元で何かを囁くと、そのまま動かなくなりました。
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