優しい魔王と優しい勇者の悲しいお話
一度大きく深呼吸をすると、再び王様を睨みつけ、話し出しました。



「そして彼は…魔王になった。」



少女の言葉に、周りにいた全ての人々が言葉を失いました。
もちろん、王様も。



「私がどうして、憎いあなたの味方をし、大切なあの人を殺したかわかりますか?」



少女は一端言葉をきると、唇を噛みしめ言いました。



「それが…彼の願いだったからですよ…!」
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