優しい魔王と優しい勇者の悲しいお話
少女は暫く放心していました。



あまりに長い時間そうしていたので、さっきの出来事は夢だったのではないかと思いましたが、少女の首にかかっているペンダントが、あれは夢ではないと訴えています。



少女はペンダントを強く握ると、何かを決心したように立ち上がりました。



その時の少女の瞳には確かに強い光が宿っていました。
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