優しい魔王と優しい勇者の悲しいお話
少年には、人の記憶や心を読みとる力がありました。



しかし、その力はあまりに危険なため、母親が使うことを固く禁じていました。



その力は人であれば、例えそれが死体であっても有効なものでした。



そして、少年がその力を使って母親から読みとった記憶は…



兵士たちが女子供関係なく、なんの躊躇いもなく村の人たちを惨殺し、その理不尽な理由を母親に笑いながら、さも楽しそうに話しているという、とても酷いものでした。
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