あふれる涙

♠♤再会

それから、
もう二度と会えなかったけど、

手紙は相変わらず来る。





特に、


特別な日。





例えば、

サヤが誕生日のとき、


誕生日おめでとう





って、手紙がくるし、

クリスマスのときとか、
プレゼントもくる。





大学受験の時も、
がんばれって手紙が送られる。





離れていても、
サトルのやさしさを



感じることができた。

でも、手紙はほとんど




サトルの住所が書いてない。





まるで、ほかの人が直接

ポストに入れたみたい。




しかも、なぜだか知らないけど、

サトルの友達は突然サヤに対して、

以前よりやさしくなった。




まぁ...特に
気にしなくていいや。






やがて、



サトルからの手紙が来なくなった。








たぶん...
忙しいからかなぁ...？


でも、もう一週間が経った。


まだ手紙が来ない



サヤはあわて始めた。

何で、


こなくなったんだろう...







手紙..


サトルからの手紙がほしいよ...






二年間の間、

サトルは必ず手紙を書いてくれるのに、



特に、
特別な日。




離れているサトルの
ちょっとした優しさが、



心の支えとなっていた。



サトルからの手紙は、
生活の一部となっていた。




でも、それは、


突然なくなった。





サヤはサトルを探し始めた。



以前、
サトルとよく一緒にいた喫茶店。



公園。



...などなど




いろいろ探したけど



サトルは現れなかった..




まるで、

この世界からなくなったみたいに..




最後の希望を持ちながら、


サトルが前にアルバイトをしていた店に来た。